酒粕を使った発酵食品は、
腸内環境の改善や肌の調子を
整える働きがあるとして
注目を集めています。
こうした発酵を支えているのが麹菌ですが、
実は塩分にあまり強くありません。
塩分や温度など、
環境の条件が整っていないと
麹菌の働きが弱まり、
発酵が思うように進まないこともあります。
そこで今回は、
麹菌の力をしっかり引き出すために
大切な塩分と温度のバランスについて、
やさしく解説していきます。
味噌や甘酒、
酒粕といった発酵食品には
欠かせない麹菌ですが、
塩分が多すぎる環境では
元気をなくしてしまいます。
以下は、
塩分濃度によって
麹菌の発酵の進み方が
どう変わるかの目安です。
・塩分0〜3%:元気に発酵が進む
・塩分3〜10%:やや発酵のスピードが落ちる
・塩分10%以上:活動が鈍くなる
・塩分15%以上:生育が難しくなる場合も
塩には雑菌を防ぐ働きがありますが、
麹菌まで弱ってしまっては
発酵がうまく進みません。
酒粕のように塩分の少ない発酵食品では、
麹菌がのびのびと働きやすく、
整腸効果やお通じが良くなると感じる方も
多いようです。
また、
こうした効果が期待できる点からも、
酒粕は発酵食品の中でも注目されています。
塩分が高くなると
麹菌の働きは落ち込みますが、
その分、
温度をうまく調整することで
麹菌の負担を減らすことができます。
目安としては次のようになります。
・塩分0〜3%:30〜35℃が適温
・塩分3〜10%:25〜30℃でじっくり
・塩分10%以上:20〜25℃に下げて様子を見る
塩分が多いときは、
やや低めの温度で発酵を進めると、
麹菌に無理をかけずに
発酵を続けることができるのです。
塩分と温度の管理は、
麹菌の力を引き出すための
大切なポイントです。
次のような工夫を取り入れてみましょう。
・食品に応じて塩分濃度を適切に調整する
・発酵の初期は塩分を控えめにして様子を見る
・温度は急激に変化させず、
できるだけ安定を保つ
・塩分に強い麹菌を選ぶのもひとつの手
ちょっとした配慮が、
発酵の仕上がりを
大きく変えることがあります。
塩分に弱いという特性をもつ麹菌ですが、
環境を整えれば
しっかりと力を発揮してくれます。
・甘酒や酒粕のような低塩の食品は、
麹菌が働きやすい環境
・味噌や醤油など塩分が高めの発酵では、
温度調整がカギ
・乳酸菌などほかの発酵菌と
組み合わせると
発酵がより安定しやすい
酒粕を使った発酵食品は、
腸活やお通じの改善に加えて、
美肌にもよい影響をもたらすとされています。
麹菌の働きやすい環境を整え、
発酵の力をもっと日々の暮らしに
取り入れてみてはいかがでしょうか。
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